ビターな僕の甘いレディ
「他校の生徒とも一緒ですが、間違っても喧嘩や問題を起こさないように。」
メガホンを使って話す、学年主任の声がオレの耳に響く。
「―…以上。解散!」
その声とともに、生徒たちが一斉にバラつく。
そんな中、テンションの急降下の副作用によって立ち上がれないオレ。
――…オレ…
まじで神様に嫌われてる気がするんだけど。
全然、運がなさすぎる。
オレの背中には、今にも冷や汗が伝ってきそうな程だった。
この後の予定は、ひなのの学校と合同でオリエンテーリングらしい。
――…今思えば
この時からオレの最悪な日は、もう始まっていたんだ。