ビターな僕の甘いレディ
オレと勇雅の視線の先には、数人の人だかり。
その人だかりは、二人の女の子を囲むようにして出来ている。
小さくてあんまり見えないけど、二人の女の子のうちの一人はひなのだと思う。
見たところ、もめてる様子。
「夏生…やばい雰囲気じゃね?」
「…勇雅、オレが外に出るのに協力してくんない?」
もめてるのが全然関係ない女の子なら、ただ部屋の中から見てるだけだったと思う。
でも、ひなのが絡んでんなら話は別。
関係ない話とは思えないんだ。