ビターな僕の甘いレディ
………おいおいおい。
いくらなんでもやりすぎだろ。
「ちょ…お前らいい加減にしろよ。」
「ひなのちゃん、顔がやばいって!」
見てられなくなったオレと勇雅が、二人の止めに入る。
ひなのは、叩かれた頬をさすりながら相手を睨む。
逆に相手の女の子は、私が勝ったって顔でひなのを見つめ返している。
そして挑発しあっていた状況を変えたのは、ひなのだった。
――パンッ!!
いきなり空に響いた音。
「やられっぱなしじゃムカつくもんね!!」
相手の子を叩き返したひなのがフンと笑った。