ビターな僕の甘いレディ
「―…ねぇ、あの人と何があったの?」
夏生が私を真っ直ぐに見つめながら言う。
多分、今この人の目の中には私しか映っていない。
気持ちを落ち着かせながら、夏生の質問に答える私。
「えぇっと…別に体したことじゃないから!」
「体したことじゃなかったら、こんなほっぺたにはならないでしょ。」
夏生は自分の頬を指差しながら首をかしげる。
…この人に私は全てお見通しなんだ。
「…聞いてて分かったでしょ。純のことだよ。」
「やっぱりね。あの子オレらの学校の子だったし、ロリコンなんじゃねーの?」
…ロリコン……
「………そうかもね…」
「え?ひなの?冗談だって!!」
「だって私…純の他の彼女みたいに綺麗じゃないし…かといって可愛くもないし…」
「おい…ひなのー…」
「身長もそんなに高くないし…細くないし…」
最悪だ。
自己嫌悪になっちゃったよ。
でも喧嘩した子だって可愛いかったし…
私って純に愛されてるのかな?
ただキープしてるだけの都合のいい女なんじゃないのかな?