1ミリの勇気【短】





君が帰る頃に私もピアノの練習をやめて、


1人で暗い道を帰っていたな。




街灯もなくて、ちょっと怖かった。




でも君も今、1人で歩いて帰ってるんだと思うと、


なんだか少し安心できて、


怯えることなく帰ることができたんだ。






君が最後の大会で負けたって聞いたとき



まるで自分のことのように泣いてしまった。





だってあんなに練習してたのに、



あんなにがんばってたのに。




負けてしまうなんて、こんな悔しいことあるだろうか?






< 3 / 16 >

この作品をシェア

pagetop