1ミリの勇気【短】
君が帰る頃に私もピアノの練習をやめて、
1人で暗い道を帰っていたな。
街灯もなくて、ちょっと怖かった。
でも君も今、1人で歩いて帰ってるんだと思うと、
なんだか少し安心できて、
怯えることなく帰ることができたんだ。
君が最後の大会で負けたって聞いたとき
まるで自分のことのように泣いてしまった。
だってあんなに練習してたのに、
あんなにがんばってたのに。
負けてしまうなんて、こんな悔しいことあるだろうか?