444~replay~
テストをしている間も、私___橘 遙香は、ずっと純子のことが気になって仕方なかった。

避けられているのは今日だけのことじゃないけれど、昼休みが終わっても純子が戻って来ないことが気がかりだった。

佐藤太一が、
「山本、なんか顔が殴られたみたいに腫れてたんだ」
と、昼休みに言ってきたことも不安を大きくさせていた。

「どうしたんだろう……」

最近、純子は千夏たちのグループにいる。

『友達をやめる』と言われた時はショックだったけれど、それが純子が選んだことなら仕方ないとも思った。

でも、純子はつらそうだった。

笑うこともなくなったし、私が話しかけると悲しそうな目をしていた。


……何かがおかしい。


胸騒ぎは日ごと大きくなっていた。

そんな矢先の今日。


純子がいなくなるなんてはじめてのことだった。
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