ヘタレな俺の恋
別れって、突然です!
俺は、今…とあるオープンカフェで
瑠美を病院に連れて行く為、説得している
「森重くん?」
「え? あ!北島先輩!こんにちは!」
結の先輩にこんな場面で会うなんて!!
「こんにちは!彼女さん?」
「あぁ…はい」
「北島です!!
妊娠しているって…きいたんだけど?
私…看護師なの!」
「宮島です
あの……ごめんなさい!!」
瑠美が急に謝ってきた
「妊娠してるって……嘘なの
別れたくなくて……ごめんなさい!!」
「やっぱり……」
北島先輩も気づいていたらしい
「俺、高校から付き合っている彼女がいるのに、二股したんだ
ごめん…別れよう!!」
「やだよ……いや!!」
「ごめん!!
瑠美より、その子が好きなんだ!!」
「……わかった……別れよう」
「ありがとう!瑠美!!」
「ありがとう!浩一!!バイバイ…」
「瑠美さん、嘘ついて辛かったんだろうね」
北島先輩がポツリと呟いた
「だけど…それは、ナナもだから!!
森重くん、ナナをこれ以上傷つけないで!
そばにいるなら、それなりの覚悟して!
出来ないなら、このままそっとしてて!」
「北島先輩!すみません!!
俺…最低な男だけど…それでも、好きなんです!!」
先輩に礼をして、走った!!
家に帰ろう!!
途中、結の電話を鳴らした
出なかった
家に戻ったら、書き置きがあった
〝 浩一くん へ
あまり体調が良くなくて
病院に行ってきます!
入院かもしれないから
その時は、また連絡します!
結 〟
胸騒ぎがした
自分から、具合悪いとか言わねえ
よほど悪いんだ
もう一度、電話をかけた
「もしもし!」
知らない女の人の声
「七瀬さんの携帯です!どちら様ですか?」
「一緒に住んでる者ですけど…」
「私…○○病院の橘と申します
七瀬さんのご家族と連絡取れますか?」
「はい」
「母子共に危険な状態です!
できるだけ早く、こちらに来るように
伝えて下さい!」
「……はい!わかりました!!」
結の家族に連絡して、病院に向かった
俺が、病院に到着した時には
あんなに元気いっぱいだった、浩太は
流産で7カ月、結のお腹で生きて
突然、この世を去った
出血が多く、貧血持ちの結は、無菌室に
入れられていた
俺は、廊下で祈ることしか出来なかった