闘争少女【前編】完

長い長い入学式も終わり生徒は各教室に戻る




1-Aと書かれた教室の一番後ろの窓際に

イスズは居た







窓の外を眺めながらボーとしていると



トントン…




『？』


「あ、やっぱりそうだ、今朝はどうも♪」


『(だれ…)』


「同じクラスだったんだね！」


『(ジー…)』


「え、もしかして私が誰か…」


『知らない』






さっきからこちらに

話しかけてくる人物をジーと見つめる






すらっとした長身…160以上はありそうな

美人ではあるがどこか愛嬌のある可愛らしさ

少しブラウンがかったミディアムウェーブ

制服はスカートの丈が膝より高めにあり

いかにもイマドキな女子高生に見えた








「今朝、絡まれてたときに助けてもらったんだけど」


『あぁ、あの時の…』


「思い出した？」


『うん…で、わたしになにかよう？』


「名前教えて？あの時一瞬でどっかいっちゃうもんだから聞きそびれちゃって丁度同じクラスだったから声かけてみたんだけど…」


『イスズ』


「イスズってゆうんだ、かわいい名前ね！」


『………』


「？」





ガタ…








『それじゃ…』


「え、ちょっとまだ…っ」


『………あんまり、わたしと関わらない方がいい』


「え…」






















そう言い残しそのまま教室を後にした