闘争少女【前編】完
「もしかして昨日も
閉館まで勉強してたんか?
女の子だけで
あんなネオン街おったら危ないやろ…
大丈夫やったんか?」
どうして昨日の出来事には触れず
私の身の危険の心配をするのだろうか
私があの現場に居たことは事実で
最後まで知っているとゆうのに……
『だい、じょうぶだよ…』
「ならええねんけど……」
それから会話はなくなり沈黙になる
私としては静かになったこの空気は
勉強をするのにいい空間のはずなのに…
昨日の出来事を話さないオオカミが
気になって仕方がなかった
『なぁ、オオカミ…』
「せやから…オオカミ…はぁ〜なんや?」
何回も同じことを
言うのが面倒になったのか諦め話を聞きだす
『昨日のゲームセンターで
喧嘩してたのはほんとにオオカミ?』
「俺やなかったら誰なん
ちゃうかったら
イスズがおったことも知らんやろ……」
『ウルフって誰…オオカミのこと?』
「……………」
黙りはじめるオオカミ
それでも私は話をとめなかった