闘争少女【前編】完
強い風が身体全体を覆う
『お、くじょう?』
「1人になりてーときにたまに来る」
シロは前へと進んでいく私はそれを追いかける
屋上の真ん中の辺りまで来る
お互い適度な距離感をあけたまま……
シロはイスズの方へと
身体を向かい合わせにし静かに話しはじめた
「今アイツ(ウルフ)は
最大な窮地に立たされてる……」
『窮地……?』
「お前が昨日言ってた、ガキ高だ
相手がヤクザ、暴走族関係なしに汚ねぇやり方で権力を持とうとする糞高だ
そのガキ高のあるグループのリーダーが
ウルフにめっただしにされたって噂だ
それを知った下っ端達や
ガキ高の他の連中らが逆襲にかかって…」
『それがあのゲームセンターのとき』
シロの話に割って声を漏らしてしまった