闘争少女【前編】完
まだショーがはじまるには時間があった
だから私は今朝から
気になっていたことをシロに聞く…
『ねぇどうして…私を誘ったの…』
私は続いてゆっくり話す
『また喧嘩の特訓?
この後どっかの空き地にでも行って
知らない族とか団とかと闘えばいいの?
……なんで今日に限って黒髪なの』
「………………………」
黙って私の話しを聞くシロ
するとゆっくり口を開き話し出した
「今日誘ったのは…ただ単に
イスズと一緒にどこか行きたかったから」
『………………』
「この後は特に何も考えてねーよ…
イスズの行きたいとこ行けばいい…
もっとイスズの事
知りてーって思ったから…だから誘った」
いつも以上に優しい口調のシロ
最後の言葉はイスズを見つめ話す…
『!!!』
「まぁ…後は髪色はなんとなくだ」
『そ、そっか……』
「ふっ(笑)
イスズが楽しいって思ってくれれば
それでいいよ…俺も嬉しいし…(笑)」
あまりにもストレートな言葉に
私は普通の返事しかできなかった
そして2.3分後にイルカショーがはじまり
私はとても子供にかえってように心が弾んだ
『わ〜…』
「(笑)」
その隣で嬉しそうに笑う
シロがいたことには気づくことなく
イルカショーが終わった