闘争少女【前編】完
今は電車の中…
タイミングが悪いのか席は満席で扉の近く端に2人で立っている状態
特にお互い何か話すわけでもなく
電車が走る窓の外の景色をイスズはただ眺めていた
するとアナウンスが
学校の最寄りの駅名を告げ、駅に着く
ここでシロは降りる……はずだった
でも扉は閉まり発進してしまった…
『え………』
「送るよ、イスズの家まで」
『でも……』
「今日、俺に付き合ってくれたし
しかも外暗れ〜だろ送ってく…てか送らせろ」
『うん…ありがとう』
彼なりの今日のお礼の気持ちだろうか
イスズは少し顔が緩んで微笑んだ
そしてイスズの
家の最寄り駅に着き2人で降りる
何気に誰かと
この駅に一緒に降りるのは初めてで
家まで来るのもはじめてだなと思いながら
家路の道を歩く……