闘争少女【前編】完
起きるまで待ってようと思ったら
イスズ、こいついつまで寝る気だよって
思って時計見たらもう0時直後じゃん……
「帰れね〜…」ってなって
その直後にイスズは起きて
少し強引な理由をつけてイスズの家に
上がりこんだ……
「イスズ……」
イスズと出逢ったあの日から
俺はイスズを気に入った
あんな女ほんと見たことねーし
しかも”テッペンを目指す”なんていいやがった
だからイスズを
俺の目に見えるところに置いた
どんなことをして上まで登ってくるのか…
これまでイスズの闘いを見てきた……
初めて会ったときより
だいぶ戦闘能力も高くなってきてて
成長ぶりを伺える程だった
だが俺はイスズに秘密にしていることがある
「本当の…っ
俺を知ったらどう思うだろうな…」
決してそれは口にしてはいけない……
「はぁ……」
『どうした、ため息なんかついて』
「?!」
振り向くとそこには
俺に貸してくれた同じメンズもんの
ティシャツをワンピースのように一枚で着て
特徴のある長い髪をバスタオルで
拭き取りながらこちらを見て立っている
イスズの姿があった