闘争少女【前編】完
それから何事もなかったかのように
シロは途中までの朝ごはんを食べ
お皿は見事までに綺麗に食べてくれたのだった
「んじゃ、帰るわ……」
『え、あ、うん…気をつけて…』
シロを玄関先まで送り出す
『あの、さ……
よかったら駅まで送ろうか?』
「いや、大丈夫…
また世話かけるのもなんだし1人で帰るわ」
『そ、そう……』
「なに、寂しいのか?(笑)」
『なっ!そ、そんなわけないだろ!!!
ただこっちは親切にしてあげてるだけ!
別に…寂しいなんて…
おもって…なぃ…もん…………』
「……イスズ
昨日た今日はありがとな(微笑)
また、飯作って食いに来てやる
それと明日から学校頑張れよ?
あと負けんな…何事にも…恐れるな…
お前には俺たちが居る
仲間が居るってことを忘れるな……
信じろ……大丈夫だか、ら…(微笑)」
ポンポン__
最初はまたイスズをからかうような
発言をするも
最後は真剣で力強い言葉とやわからい表情で
微笑むとイスズの頭を撫でた
『っ………
こちらこそ昨日と今日はありがとう。
気をつけて、帰ってね…
( なにコイツさっきら無自覚でやってんの? )
( 信じろって…… )
( でもなんだかシロなら… )
( 信じてみてもいいかもって思っちゃうな ) 』
「おう、ほんじゃ〜な」
クシャクシャ__
イスズの頭に置いてあった手を
次は乱暴に撫で
シロはそのままマンションを後にした
キュ〜_バタン……
『( 行っちゃた…… )』
イスズは俯き、
そのまま数秒間玄関に立ち尽くした
これがイスズの最後の夏休みとなったのだった