闘争少女【前編】完
ほんの数秒睨んだ後……
何事もなかったようにコンビニに入ろうとする男をイスズは止めた
『おい、ちょっと待て……』
「あぁ?」
『ぶつかっておいて無視?』
「イスズちゃん…わ、私は大丈夫だから
もう行こう?ね?」
「そうだよ、こんなところで揉めたら大騒ぎになっちゃうし…ね?」
『……………』
「ふっ……( ニヤ 」
イスズは相手を呼び止め謝らせようとしたが
周りの生徒達は騒ぎを起こしたくないと訴えてきた
『わかった、行こ』
「「うん……」」
『………………(睨)』
「……………(⁈)」
イスズは冷静に判断をしその場を後にした。
( ここで喧嘩をする姿を見せるのは危険 )
だが内心、許せないようで
みんなが気づかないように男だけを睨みつけて立ち去った
「ごめんね……私がボーとしてたから」
『謝ることないよ、あいつも
見えてなかったんだと思う……
それにしてもあのウザそうな態度、ムカつく』
「それにしても
イスズちゃんって勇気あるね!
あんな怖い不良みたいな人に刃向かうなんて!」
「イメージと違ってなんか
かっこいいって思っちゃった!」
『どうも……』
学校ではただの普通として居るイスズ
お喋りも少なく大人しいイメージだとクラスメートは思っていたようだ
そのあとは無事に学校に着き
教室で内装班チームと教室を飾りつけを手伝い
その日は終わった。