闘争少女【前編】完
『(なるほど…
リノっぽいな、なんか……)』
リノが案を出してできた衣装のデザイン紙を見ながら思った
なんだかんだやっぱりリノに執着はあるみたい
別にあの日から嫌いになったわけじゃなく
自分の過去をリノなら話してもいいと思ったから話したけど
やっぱり軽蔑された……よね、あれは
て、現に今もそうなんだけど……
だから私は一人で居ようって
思ったから居るだけ
そんなことを頭の中で考えていると
誰かにぶつかってしまった
トン……
「ご…ごめんなさい!!……あ…」
『ぃゃ、私こそ……ぁ』
「……………………」
『……………………』
ぶつかった相手はリノだった
でも気まずさと沈黙は健在…
「じゃ、じゃあ……」
リノがその場から離れようとした時
『リノ……』
「!!」
イスズはリノを呼び止め、リノはその場で立ち止まった
『これ、かわいい…リノ、ぽくてすき』
「!!!……っ…」
『それじゃ』
衣装のデザイン紙を見ながら
イスズはリノに思っていた気持ちを伝えた