闘争少女【前編】完
「な…なにジロジロ見てるの…
もしかして僕があの学校とは
無縁すぎるとでも思った?!」
『そうだけど……?』
「……っ!」
『あなたが
あの学校に行く理由を聞きたいくらい…
誰が見ようとあなたはあの学校似合わない』
「………っ…」
なにか思い寄せるように言葉を詰まらせる少年
『ところで……あなた名前は?』
「…カ……カメ」
『は?』
「…………あの学校では
みんなコードネームを持ってるんだ
普通の名前の人なんていない
あの学校に入った者は偽名をつけられる」
『へぇ〜(ニヤ」
「?……僕からも聞くけどキミの名前は?」
『わたしの名前は……イスズ。
見ての通りわたしはあの学校の表側の人間
でも…わたしあなたの学校に興味があるの』
「え……」
『簡単には教えない……』
「どうして?」
『だって、カメもそうでしょ?
教えてくれないなら
わたしも教える必要はないってこと』
イスズは新たな情報を
手に入れ少しニヤけてしまった
だが、この少年は
”何か”を隠しているそう思った
「そうだね……」
『じゃあ
わたしはこれで…怪我、早く治るといいね』
イスズがそう言い残し帰ろうとした……
その瞬間。
「ま、まって!」
ガシッ!!!
大きな声とともにおもいっきり手を引っ張れた
『!?……な、なに』
「ぁ、あにを……兄を探してるんだ」
カメは確かにそう言った