闘争少女【前編】完



ポチ…


画面の【応答】ボタンを押す






『……………』


「…ッズ!…イスズ!!!」


『カメ?』


「 た、たすけて!!!」


『…なにがあった』


「あいつらが!あいつらがっ……
はっ…はっ……し、か……えしにっ…はっ…」


『あいつら…?』






通話越しにカメが走って息を切らしている声と

微かに遠くから聞こえる怒鳴り声…





〈 マチヤガレコノヤローーー!! 〉

〈 コノマエノオトシマエツケテモラウゾ! 〉

〈 アノクソオンナツレテキヤコーーイ! 〉






「イスズ!……はっ…はやく来て!
キミを連れてこいって奴らうるさいんだ!」


『……(あの時のか…面倒くさいな)』


「イスズ?!…来ないとか言わないよね?
僕の為に兄をっ……
探してくれるって…はっ…はっ…
言ってくれたじゃない、かっ…!」



『嫌だ……』


「はあっ?!」


『…なんて言えるわけない今どこ、すぐ行く』


「オレスカ高の…はっはっ…
体育館倉庫裏!!!…
じゃっ…早く来て、っはっ…!!」




ブチッ


プー…


プー…








『はぁ…』


「どうしたの?なんか急用?」


『ごめん…クレープ、また今度』


「え…あ、まぁいいけど…」


『じゃ…っ』





バァッ!











イスズは椅子から

立ち上がり走って教室を出て行った……
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