闘争少女【前編】完
とあるファミレス店にて…__
ピロリロリン〜♪
ピロリロリン〜♪
「いらっしゃいませ〜何名様ですか?」
店に入ってきたことを知らせる音と
店員のお決まりのセリフが耳に入る
そんな私の隣でドリンクバーで入れてきた
メロンソーダを飲み干し残った氷を
カランカランとストローで回しはじめたリノが居る
「今日は学校終わるまでちょ〜楽しみだったんだけど〜♪」
『………(帰りたい)』
「全員来るんだよね?」
『まぁ…』
「〜♪」
『はぁ…』
私はまだ心の中でモヤモヤした
気持ちでいっぱいだった……
すると、《お〜い》と聞き覚えのある声が
聞こえたのでそっちの方に顔を向ける
そこにはメガネをかけた
赤髪の男がこちらに手を振っていた
『(ダレダアイツ……)』
「ね〜、こっちに手振ってるみたいだけど…」
『シラナイ……』
「でも…
こっちに近づいてきてるっぽいんだけど…」
『!?』
そのメガネの赤髪は
どんどんとこちらに近づいてきていた
そして私達のテーブルに来るやいなや
《お待たせ》と言った
『……ダレ』
「……………………」
「……………………」
「はぁー?!
お前俺の顔もう忘れたのか?俺だよ俺!」
『オレオレ詐欺なら間に合ってます』
「(泣)」
「ははは(笑)ツキ泣いちゃってる〜
そんなにわかりずらいのかな?俺たちも…」
メガネをした赤髪の後ろからまた声が聞こえた