月の少女ルーナ

ルーナはほとんど魂を抜き取られてしまいました。セレーネは研究兼実験施設、元老院のある中央都から遥か遠く離れた泡の海に囲まれた島、泡の島に実験施設を作り、そこにルーナを5000年間、閉じ込めていました。
決して年を取らないように、みな設定してあるので、ルーナもずっと、歳をとっても見た目は変わらず、ずっとサンプルとして扱われていました。

その島には、実験施設の職員とルーナの他、誰もいませんでした。
研究員はルーナと必要以上に関わろうとしませんでした。
ルーナは友達もいませんでした。
ずっと１人、白の間で孤独に耐えていたのです。