月の少女ルーナ
海の死闘

「うーん、私はどうしてあなたと居なくてはいけないの?」

「ナビゲート役」

ルーナを抱き抱えながらも青年は猛スピードで海へ走っています。

「うーん、そうなんだぁ。
でもどうやって逃げるの?ヒコウセンは壊れちゃったよ?」

「なぜヒコウセンだとわかったのだい?」

「えっ?」

「あれは地球の乗り物だ」

「う........ん?」

突如、ルーナの頭に何かが浮かびました。

エリー。ファティマ。希望。生まれ変わり。因習。魂を託した。真の名。

「........?なにこれ........エリーって誰?」
いつも空っぽでつまらない毎日を送っていたルーナは、オロオロすることしか出来ませんでした。

「あ!海だ!」
青年が急に叫んだので、ルーナは慌ててしまいました。

どうやら青年とルーナ?の敵であるハクイの人は相当慌てたようです。

「え........っと、とにかくどうやって逃げるの?」

「君、飛べるか?」

「無理よ」

「うーん........それなら君はやっぱり女神の巫女か...めんどいなぁ」

「???何か言ったかしら」

「えっ、いや、別に。てかもうあの人達倒すしかないね。
君、俺と一緒に来る?旅」

「どうして」

「心が無いから」

「私は生きてるわ」

「いや、魂が死んでる。まだわずかに息があるけど、あいつらに捕まったらまた同じなんだろうね、いや、どんどん悪化し、君は死ぬだろう」
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