大好きな人
「えーーー、お母さんが再婚!?」
「ちょっと沙耶香、静かに。」
今は学校の昼休み。
人の少なくなった、屋上で親友の沙耶香に
朝の出来事を話した。
「し、しかも相手は好きな人のお父さん?」
沙耶香は目を見開き口を開いたまま
フリーズしてしまった。
うん。そうなってもおかしくないよね。普通。
「そんなの、絶対ダメ。
拒否しなよ。拒否。」
「それがすでに籍入れちゃってるみたいで。」
それを聞いて、またも沙耶香フリーズ。
今度はしばらく動かない。