最後のコトバ



理由は、あたしを気に食わない子たちが流したリアリティのある噂のせい。

男まで利用して具体名を出し、あたしが寝取ったと信じさせた。

その上、援助交際していると言った。

寝取ったという真実味のある噂のおかげで、人は簡単に信じた。

誰1人として、あたしに真相を確かめようとはしなかった。


結局は、あたしより噂を流した人たちを信じてあたしから離れた。

あたしは、それを寂しいとか思わなかった。

元々1人でいたあたしには、何も変わらない状態。

少し、周りがうるさいぐらいだ。


それだけで終われば良かったものの、噂を流した人たちは徐々にエスカレートしていった。

人が離れて孤独になったのに、あたしが澄ましているのが気に入らないらしい。

遠回しに噂を流しているだけでは飽き足らず、あたしの前に現れたのだ。

あたしを呼び出しては、罵声を浴びせる。




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