最後のコトバ



「……対策なんて、今更すぎる。
結局は対したこともせず、もみ消すくせに。話すだけムダ」



睨み付けるように言えば、教師も怒り出す。



「教師に向かって、その口の聞き方はなんだっ!
もう1度言ってみろっ」



大声で叫んだ結果、回りの医師に止められていた。

それでも言い足りないのか、暴れていた。



「何度でも言ってやるよ。
言うだけムダ。怒るしか能がない、センセイ」



それだけ言って、病室へ戻る。

リハビリ以上に、相手にするのは疲れる。


隣には、ずっと彼がいたけど、あたしを止めることはしなかった。

それよりも、彼も教師を睨み付けていた。




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