それでは最後に
進路を50度程左に修正。終電を15分前に終えた路面電車の踏切に向かって絶体絶命のアマガエルは懸命に飛び跳ねる。
もう後戻りは出来ない。コンビニ店員だろうが警官だろうが逃げ切るしかないのだ。
踏切を越え、川沿いの道をひたすら走る。
走る、走る。
まず紗祐里の声が段々遠くなり、自転車で追って来た警官も狭い小道に出入りを繰り返すことによってまいた。
「ぜえ、ぜえ、ぜえ……うぷっ」
急激な運動は、アルコールたっぷりの体には壮絶にこたえた。路地裏で座り込むと同時に言い表すことの出来ない気持ち悪さが込み上げ、その場に吐く。口から、鼻から。目からは涙がぼたぼた落ち、顎を伝って汗なのか何なのか分からない液体が滴を落とした。
もう後戻りは出来ない。コンビニ店員だろうが警官だろうが逃げ切るしかないのだ。
踏切を越え、川沿いの道をひたすら走る。
走る、走る。
まず紗祐里の声が段々遠くなり、自転車で追って来た警官も狭い小道に出入りを繰り返すことによってまいた。
「ぜえ、ぜえ、ぜえ……うぷっ」
急激な運動は、アルコールたっぷりの体には壮絶にこたえた。路地裏で座り込むと同時に言い表すことの出来ない気持ち悪さが込み上げ、その場に吐く。口から、鼻から。目からは涙がぼたぼた落ち、顎を伝って汗なのか何なのか分からない液体が滴を落とした。