雨の日、キミに欲情する


圭ちゃんと佐々木さん。どういう繋がりなのか...


それが全くわからない私には、あまりにも突然すぎて。

本当に、わけがわからないと思ったから、


「柴崎さんって...KKTホテルの柴崎さんですか?」


笹島さんに圭ちゃんのことなのかと聞いた。


「あー、それ、私も聞きたいっ! 柴崎さんって、さっき話に出て来た花菜の幼馴染みよね!」

「違うっ! お兄ちゃんの友達!!」

「...どっちでも、いいよ」

と、呆れる眼差しの千沙に

「いや、ソコは大事なのよっ!」

そう言い返して。

「二人は知り合いだったのですか?」


私と千沙は、笹島さんに詰め寄った。


「えー、いやぁ、困ったなぁ。俺、コレ言ったら、お喋り野郎みたいじゃない?」


「さっきの発言で、もう十分に。いや、もう間違いなくお喋り野郎、決定してますから」


「は?」


「そうです。花菜のいう通り、笹島さんがお喋り野郎ってわかってますし、今更です。もう気にせず、ぜーんぶ知ってる事、吐いちゃって下さい」

私の援護射撃をするかのように、笹島さんをお喋り野郎だと言い切った千沙は、笹島さんの自白を強要をしてーーー居酒屋の個室は、取り調べ室に変貌してしまった。
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