雨の日、キミに欲情する

圭ちゃんが小野田さんと...大人の関係って....

「...それって、彼氏と彼女って事じゃないですよね？」

千沙が不快感を表して言うと


「ん、まぁ、そーゆー事だね」


と、苦笑いをした笹島さん。




「俺は柴崎さんから聞いた訳じゃないんだけど...」

少し言いにくそうに、前置きをして


「柴崎さん...小野田さんに『彼女がいるけど、キミがそれでいいなら』って言って、一回限りの関係をもったらしい」


笹島さんは、私に気づかうような瞳を向けた。


「なっ！　何、それ？　最低じゃないですかっ！」

千沙は大声を出して、笹島さんの腕を掴んで身体をブンブンと揺すった。

「いててっ！　痛いってば、千沙ちゃん！　落ち着いて！」


痛がる笹島さんに諌められて、千沙は慌てて笹島さんの腕を掴んでいた手を離した。

「あっ、すみませんっ！　で、でも、こんな話を聞いて、落ち着いてなんかいられませんよ！！」


と言った千沙は私の方を見て、すぐに驚いた顔に変わった。