雨の日、キミに欲情する
だって、私は野島さんに彼女がいるって知ってから、野島さんを気にし始めたけど...

今までは野島さんの恋愛事情なんて、全く気にしなかった。


それは聞かなかったからだと言われたら、それまでかもしれないけど。

男が職場で恋バナなどしないって、笹島さんも言ってたし、野島さんから話さなければ、私がわからないのも当然だよね。

でも、もし野島さんが、恋バナをしたら...

いやいや、それはない。

だって、野島さんが恋バナって。

似合わな過ぎるっーーーと、頭をブンブンと横に振った。

頭を振り過ぎてクラクラとした私は

「だぁぁぁぁ! やっぱり想像出来ないぃぃぃ!」

と叫んだ。


そうだよっ! 野島さんがデレっと彼女の話をするなんて、想像したくもないしっ!


笹島さんなら想像出来るのにって、

「笹島さんは、かなり残念な位置にいるな。うん」

と、独り言を言って、私は苦笑いした。
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