【完】あいつが私に恋してる!?
「優良!優良!!ちょ、止まれえええ」
私が前を走る優良に叫ぶと
優良は後ろを振り向いて
叫び返してきた。
「な、なんで
追いかけてくるんだよ!?」
「はー?!あんな事言われたら
気になるからよ!!ちょ、ほんと
止まって!!!」
優良は全く止まってくれず
私の体力は底をつきていた。
…こうなったら、あの手しかない!
べしゃ!!!
「…いたっ!!」
私は廊下でハデに転けた。
もちろん…計算です。
「あ、愛莉?!!」
私が転けると計算どうり
心配して駆け寄ってくる優良。
「ちょ、なにしてんだよ!立てるか?」
優良を一度も見ずに
そっぽを向いて二ヤっと笑う
「ばーか。わざとだし。」
「は?!人がせっかく心配して」
「それはこっちのセリフだよ!!
人が心配して追いかけてきたのに
全然とまってくれないし!
落ち込むのは私だけでいいのに
優良までなんか落ち込んで
どっか走ってちゃうしさあ!!」
私は廊下に響くくらい大きい声で
叫んだ。
「だって、愛莉が俺と一緒にいると
いつも嫌なこと言われるじゃん。
だから俺と一緒にいない方がいいと
お、思って…」
なんだ。
そんなこと。
「私だって一緒にいたくないよ!!!
なんだか分かんないけど悪口言われ
ちゃうしさ!!でも、それで
優良と話せなくなるのは、なんか
悲しいし寂しいし。とにかくさ!
そうゆうの私が決めるから!優良は
何も考えなくていいから!勝手なこと
して私から離れようとするな!!!」
こんなことペラペラ言っちゃって
あらためて思ったけど、私にとって
優良は結構大きいものなんだって
実感した。
だって私が悪口言われてることに
直接的には優良なんにも悪くないし。
今まで全部優良のせいにしてた
私の方が最低だよ。
「あ、愛莉~!!大好き!!
もう絶対離れるとか考えない!!
俺、愛莉と結婚する!!」
優良は私にそう言って抱きついてきた。
「いや、少しは控えて。
そして結婚はない。」
なんだかんだ言って、優良は
大切な友達。
そう思って持ってたうさぎを見ると
うさぎは微笑んでるように見えた。