【完】あいつが私に恋してる!?
もう!優良最低!!!
いつの間に私のスリーサイズを…
しかも竜也の前で…!!
ほんっと、だいっきらい!!!
私は優良への不満をぶつぶつ
呟きながら砂浜を歩いていた。
「あれ?君、1人??」
気づいたら腕を捕まれてて
顔を上げると知らない男2人組。
「そうだけど、だからなに??」
今、私は超超イラついてるから
話しかけられるといつも以上に
冷たく当たってしまう。
でもそんな私に男の1人は
にこっと微笑んできた。
「俺らと遊ばない??
良いところに連れてってあげる」
「は?無理。てゆか、離して」
今は1人でいたいのに!!
そう思って男から腕を振り払っても
ビクともしない。
そしたらその腕にグッと力を
入れられて引っ張られた。
「冷たいなー!まあ俺、Mだから
逆にそそられるんだけど。」
「ちょ、離して!!やだ!!」
だんだん岩があるところに
連れて行かれる。
逃げようと思っても後ろに
もう1人男がいて、なかなか
身動きがとれなかった。
どうしよ。。
「ゆ、優良!!優良!!!」
優良のことでイライラしてて
頭の中、優良でいっぱいだったから
気づいたら優良の名前を呼んでいた。
でもその声は岩に響くだけで
返事はない。
あーあ。最悪。
私、どうなるんだろ。
そう思って下を向いた瞬間、
「愛莉!!愛莉!!どこ?!」
優良の声が遠くから聞こえた。
「優良!!優良!!ここだよ!!」
優良…助けて!!
でもなかなか優良は来てくれず、
私は岩の上に押し倒された。
岩の上に体を押されたせいで
擦ったような痛みが背中に走る。
その痛みに顔を歪めてたら
男の顔がすぐ目の前にあった。
「残念だったね。彼氏来なくて。
でももっと残念なお知らせ。
ここだったらめったに人
来ないから、もう諦めて
俺らに体任せた方が身のためだよ
場合によっては暴力ふるっちゃう
かもだからね」
私は目の前で微笑む男の言葉に
青ざめた。
そして男の顔が近づいてきたその時…
ガンっ!!!
鈍い音と一緒に目の前にいた男が
勢いよく海に投げ入れられた。
「ゆ、優良!!!」
目の前には息が荒い優良が立っている。
な、なんでここって…
「愛莉!!大丈夫!?
ごめん、すぐ来てあげられなくて」
「優良!!!」
心配そうに私を見つめる優良に
泣きながら私は抱きついた。
「愛莉///と、とりあえず
逃げるぞ!!!」
さっき知らない男に力強く捕まれてて
痕がついてる腕を今は優良が優しく
掴んでる。
その安心感に私は優良の
背中を見つめながら呟いた。
「助けてくれてありがとう」