好きな人に監禁されました!
「ごめん、待たせた」
キィィイという、耳を塞ぎたくなるような音を立てて登場した十影は、
やっぱりムスクれている。
「いや、良いんだ。まあ話だけ。」
と、先輩は咳払いしながら言った。
「十影、勝負しよう。」
「は?」
「二日がかりで、1日俺がデートして、次の日十影が茜ちゃんとデートする。どう?」
「で、茜ちゃんにドキドキした方を選んでもらおうよ。」
ウインクしながら、言う先輩。
(そんなの、十影がやるわけない!)
「良いよ。やろう」