ずっと隣で・・・
そしてお約束通り弦は帰って来た。
仕事が終わってから新幹線できたので
本格的な部屋探しは明日からだ。

実は弦から事前に宿題を言い渡された。
私の住んでいる所から近い場所で
部屋の大きさは2LDKから3LDKの部屋を探せという事だ。
一人暮らしなら
広くても2LDKじゃない?
1LDKぐらいでもいいくらいなのに・・・
それにさ、こんなの今なら遠くに住んでても
ネットで調べりゃ~パパパーっと出てくるのに・・・
と思うことはたくさんあるが
弦の言う通り調べていくつかの候補をプリントアウトしておいたものを
弦に差し出した。
「・・・・・」
コーヒーを飲みながら真剣な表情で部屋を探している。
話しかけようと思ったがあまりにも真剣な表情に声をかけづらくなった。

弦の横でおとなしく雑誌を呼んでいると
急に名前を呼ばれ視線を弦に向けた。
「明日、この中の3つを見に行こうと思ってる。
 だから千鶴がいいと思うマンションを選んでほしい」

弦の住む場所を何で私が選ぶのか不思議で
すぐには返事できずにいた。
家賃を払うのだって弦なんだもん。

「弦が住むなら弦が選ぶべきじゃ・・・」
「俺だけじゃないよ・・・」

俺だけじゃないって?
首をかしげる私になぜかデコピンされた。
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