ずっと隣で・・・

「弦・・・」
「何？」
「・・・もうちょっと弦に近づいてもいい？」
弦は私の腕をひっぱいて腕枕をしてくれた。
「どうした？」
「ちょっと充電させて」
私は更に弦にくっつた。弦はそんな私を抱きしめる。
「・・・・・どうした？明日の事でも考えてた？」
耳元で囁く声はとてもやさしかった。
「うん・・・でも弦がいるから大丈夫」
弦が私の前髪を上げておでこにキスした。
「大丈夫・・・俺の選んだ人だから・・・安心していいよ」
抱き締められる腕が強くなる。

彼の鼓動が私をゆっくりと眠りへと導いてくれた。
私は弦に抱きしめられたまま
朝を迎えた・・・・


翌朝、私の両親と弦の４人で朝食をとった。
母は朝から落ち着かない様子

「弦君・・・千鶴の事お願いね。千鶴も変な事言わないで
　あちらのご両親の言うことにハイって返事する事」
「わかってるって」
どれだけ私を信用していないのだろう。
世間知らずの娘みたいな言い方に口を尖らせる。
「あ～～！その口もだめ！」
なんとも賑やかな朝食で弦は終始笑っていた。