ずっと隣で・・・
４年前・・・・
「第一志望の会社から内定が決まったんだ」
「え！本当？おめでとう！・・ねぇ！お祝いしようよ！」
喜ぶ私とは裏腹に弦の表情は硬かった。
「ねぇ・・・どうしたの？うれしくないの？
　第一志望で内定って凄いじゃない。」
自分のこと様に喜ぶ私を見つつ弦は少し何かを考えている様だった。
「千鶴・・・実は・・・・」
そして硬い表情の
弦の口から出た言葉は、内定を素直に喜べない内容だった。

弦が内定をとった会社は地元の名古屋ではなく京都だったからだ。
てっきり地元で就職するかと思っていたいや、思い込んでいた私にとっては
寝耳に水といった感じだった。
「だから・・・千鶴とは今までの様な付き合いができなくなる。」
「遠距離恋愛・・・てこと？」
弦は申し訳ないといった表情で頷いた。
「そんな・・・・」
今までだってそう頻繁に会っていた訳ではなかったのに
これ以上会えなくなるなんて私には耐えられなかった。
遠距離恋愛なんてうまくいくはずがない。
思わず握りこぶしに力が入る。

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