ずっと隣で・・・
でも・・・私と須田さんの事でやきもきしていたなんて・・・
かわいいかも・・・
思わず笑みがこぼれる。

「な・・何で笑ってんだよ」
「可愛いなって思って・・・」
「は?俺が?」
「うん。今日の弦はめっちゃかわいい」
「お前な~~」
焦る弦に私は思いっきりぎゅーって抱きついた。
「お・・おい・・千鶴・・」
私は上目遣いで
「弦しか見えてないに決まってんじゃん。ばーか」
弦の口癖をマネしてやった。

「お~い。イチャイチャすんのは俺のいない時にね」
台所の陰から須田さんが羨ましそうにこっちを見ていた。
「悔しかったら、木にばっかり愛情注いでないで
 人間と恋愛してください」
満面な笑みで須田さんを見ながら弦は私を抱きしめた。
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