ずっと隣で・・・
「俺だってお前と離れたくない。だからと言って一緒に京都に来てくれ
なんて言えるだけの経済力もないんだ。・・・・わかってくれ」
弦もつらそうな顔をしてるのはわかる。
私にこの事を話すのだって、きっと凄く悩んだと思う

でも・・・
これからの事は?
まさか私が決めるって事?遠恋するかそれとも終わりにするか・・

沸々と怒りがこみ上げる。
なんでそんな大事な選択を私一人に押し付けるの?、
私がもし別れるって言ったら弦はそれを文句も言わず
受け入れるって事?
こんな大事なことを・・・怒りをぶつけたい気持ちを
ぐっとこらえた

「・・・・少し時間を頂戴」

あの頃の私はショックのあまり
内定をお祝いしてあげるだけの余裕すらなかった。

それから弦とは連絡をとらず
これからの二人の事をずっとずっと考えた。


そして私の出した答えは

「別れ」

弦は私の答えをただ黙って受け止めた。
弦が分かれるのは嫌だって言ったら遠恋したかもしれない。
でも弦は何も言わなかった。
好きで好きで何度も2人の未来を想像したりした。
でもそれは儚い夢物語で終わってしまった。
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