ずっと隣で・・・

一体何の話をしたらいいのだろう・・・
彼女はいるの？とか・・・
仕事は大変？とか・・・
確かに４年の空白は思った以上に大きいけど気持ちの上では
正直まだ過去の事など気にしないで笑顔で・・・ってことはできなくて
私はテーブルの上のカラになったマグカップを見つめ、
う～～と腕を組みながら小声で唸っていた。

つい１時間くらい前まであんなにおいおい泣いてた
とは到底想像できないほど私は渋い顔をしていたようで・・・

「フ・・フ・・フハハハハ」
何事かと思えば私の横で弦が大笑いしている。
「な・・なに？」
方眉を上げて怪訝そうに弦を見ると

「お前って・・・全然変わってないのな・・・腕組んで唸る癖」
言われるまで全く気がつかず自分の腕を見て
深い溜息がでた。

そうなんだよ。私ってこれ・・やっちゃうんだよ。
って・・・弦憶えていたんだ・・私の癖を・・・

「そ・・・そう言う弦だって」
「俺がなんだよ」

そう、弦のくせは私が帰ろうとした時に言った

「『わからない』・・・弦っていっつも言葉に詰まると
　わからないって言って・・・引き止めるよね。
　でもわたしからしたらそれがわからない！」

「あっ・・・そうかも」
フフ・・すぐ認めちゃうとこも全然変わってない。