ずっと隣で・・・

友達・・・?!

待ち合わせ場所に着くと弦は既に待っていた。
「ごめん・・遅くなって・・」
途中走ったりしたもんだから息があがってしまう。
「いや・・・俺もさっき来たばかりだし・・・ってかそんなに
急がなくてもよかったのに・・・」
走った理由は約束に間に合わせる為だけではなかった。
英斗とこれ以上一緒にいたくなかったから・・・

「で?何処に連れてってくれるんだ?」
あっ、そうか・・・私が連れて行くんだった。
「私の行きつけなんだけどいい?ここからはそう遠くないんだけど・・」
行きつけと言ったものの行きつけなんて呼べる店なんて1つしかない。
だが弦は少し嬉しそうに頷いた。
「俺はどこでもいいよ。何てったってお前のおごりだもんな」

私たちは駅裏の方に向って歩き出した。
「でも・・・ここも変わったな~」
弦がきょろきょろしながら歩くので、誰かとぶつかってしまうのではないかと
私の方がドキドキしてしまう。
「駅周辺は特にそうなんじゃない?テナントなんかは入れ替わりが激しいみたい」
そんな話をしながら歩いていると
急に弦の足が止まった。
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