クールなヒーローに甘いお菓子を。
「…じゃ、教室戻ろうか。そろそろ予鈴なる」
「う、うん」
涙の跡もあまり残らなかったみたいで、教室に戻っても誰にも何も言われなかった。
ただ、朔から聞いたのか、私がいじめられてたことに対して真希に泣いて怒られたくらい。
「なんで黙ってたの?ごめんね千秋。ありがとう」
心配かけてしまったらしく、私の方も謝った。
ついでに、気付いてしまった朔への気持ちも話すと、真希は笑顔で応援すると言ってくれた。
この子のこの笑顔が好きなんだ。少しは守れたかな?
朔には、その日の夜にフレンチトーストを作った。