クールなヒーローに甘いお菓子を。
「意地っ張りだし、弱いくせに強がってばっかだし、女のくせに料理できないし。でも、だからこそ放って置けない。って感じ?」
「…まぁ、そうだな」
当然だけど、夏輝は俺なんかよりずっとちあのことを分かってるんだよな。
姉弟なんだし。
でも、なんでだろう。
本当に姉弟…?
そう思ってしまう自分がいた。
「夏輝って、相当シスコンなんだな」
何気なく言ったつもりだった。
なのに、夏輝はまた切なそうに笑う。