クールなヒーローに甘いお菓子を。
「ちあ」
言葉に詰まった私に助け舟を出すかのように、朔は優しく私の名前を呼んだ。
ポン、と私の頭に優しく手を乗せる。
「今は返事はまだいいよ、ちゃんと待つ。やっぱり気になるんだろ?ちあの強がりめ」
クシャッと髪を撫でられながら、朔のクスッという笑い声が聞こえた。
「…ずるい」
「ちあのことは見てきたつもりだからな」
「…ッ」
…こ、この人は〜っ。
よくもまぁそんなにストレートに言ってくれたもんだ。
「昼休みにでも聞いてきなよ。そしたら、返事、明日にでも聞かせて」
そう伝えてくる朔に頷いて、私は決心をした。
To. 佐久本 舜
【昼休み、屋上で待ってます。舜の話、ちゃんと聞くから。】