クールなヒーローに甘いお菓子を。

話すつもりなんてなかったのに、夏輝の千秋への強い想いを見ていたら全て話してしまった。



それで夏輝から言われたこと。




『俺みたいな立場ならその方法をとりますけど、舜さんは姉貴の彼氏なんだから。彼氏ならもっと別の守り方が出来たんじゃないですか？』


少なくとも俺なら姉貴のそばから離れたりしません、と。





あぁ、って思った。


夏輝に気付かされるなんて、俺もバカだったなって。




だから、行動に移せた。


もう彼氏ではないけど、千秋を想える立場に戻りたいと思ったから。





「本当にありがとう…舜」

「うん」



今こうして穏やかにお前の話せてるだけで俺は十分だよ。




「本郷と幸せにな」

「なっ…、えっ！？」

「ハハッ。俺が気付かないと思った？」




千秋、ありがとな。




「あいつの前では強がんなよ？」

「別に…っ、そんなこと…」

「ハイハイ」

「だから違うってばっ！」




大好きだったよ。


お幸せに。