クールなヒーローに甘いお菓子を。
「ひゅ〜、朔カッコいい〜!」
「うるさいよ、蓮司」
席に戻った朔に、白咲くんが囃し立てる。
「本郷くんナイス!」
「どーも」
それに加えて真希まで朔にピースサインを送った。
「さ、朔」
「ん?」
「ありがとう」
「ん」
私はといえば、これといっていい事を何も言えず、ただ顔が赤くなっていることを自覚するだけ。
…ズルいんだよな、この人は。
どうして、いつもいつもヒーローのようにいいタイミングで助けてくれるんだ。