クールなヒーローに甘いお菓子を。
「クスッ、ねぇちあ」
「へ?」
「今のでそんなに照れてくれるとか、可愛すぎんだけど」
「なっ…!」
あーもう。
朔、意地悪すぎるよ。
「べ、別に照れてるわけじゃ…!」
「そう?顔真っ赤だけど?」
「…っ、」
楽しそうに笑みを浮かべながらそう問い詰めてくる朔は、今きっと楽しんでるに違いない。
「本郷くん、もうそこら辺にしてあげて」
真希が助けに入ってくれなかったら、今頃私はどうなっていたことやら。
「じゃ、帰り迎えに行くから。玄関にいろよ」
「うん、分かった」
教室に戻るとき、朔はそう言って私の頭を撫でて行った。