クールなヒーローに甘いお菓子を。



肝心のお母さんはというと、やはりどこか不満そうな顔。



けれど仁美さんの押しもあってか、1つ大きなため息をついた後。



「…好きにしなさい」


お母さんから承諾の返事が出た。





「言っておくけど、卒業までにあなた達が別れて千秋ちゃんがこの家にいれなくなったとしても、私は一切援助しないわよ」



承諾はしたものの、お母さんの容赦ない言葉は突き刺さる。




「その心配はいりませんよ」


けれど、それを物ともせずに朔はすぐさま言葉を返した。




「別れるどころか、俺、亜希子さんの息子になる予定なんで」

「ちょ、朔…っ!?」



何を言いだすかと思えば、朔は怖気付くこともなくそう言ってのけた。



< 244 / 265 >

この作品をシェア

pagetop