クールなヒーローに甘いお菓子を。
「さっ、食べよ食べよー!」
声を揃えて、4人でいただきますをした。
当然ながら、朔の作ったものはどれも美味しくて。
真希も白咲くんも、ペロリと完食してくれた。
「大好評だったね、朔の料理」
「それを言ったらちあのお菓子もでしょ」
2人が帰ったあと、朔と2人で食器を洗いながらそんなことを話した。
「甘いものだけは美味いもんな、ちあ」
「あと珈琲もね」
「自分で言うな」
クスクスと笑いながら洗い物を進めていく。
さっきまで騒がしかった分、2人だけの今の時間が何だかとても幸せに感じた。
「ちあ」
「ん?」
不意に、朔が私の名前を呼ぶ。