クールなヒーローに甘いお菓子を。
…って。
いけないいけない。
「ごめん、変なこと言って!気にしないで!」
何を言ってるんだろう。
初めて会った人の前なのに。
「なぁ、お前さ…」
「ご馳走様!食器片付けとくね!」
「……」
朔が何かを言おうと口を開いたけど、それを遮って私は台所に立った。
これから始まるいつまで続くかわからない同居生活。
不安もあるけど、この人とならなんとか乗り切っていけるかもしれない。