クールなヒーローに甘いお菓子を。
「ね、宿題やった?」
「あっ、忘れてた…!」
教室に入る時、真希にそう言われてハッとした。
バタバタしててそれどころじゃなかったもん。
宿題の存在なんてすっかり抜け落ちてたよ。
「千秋が宿題忘れるなんて珍しい〜…。なんかあった?」
「え…?いや、何もないよ?」
真希に聞かれて、咄嗟に嘘をついてしまった。
『同居のこと、他の奴らには黙ってろよ?』
朔に言われたことが頭を過ぎる。