クールなヒーローに甘いお菓子を。
*もう、やだ
***
「ちあ」
「ん?」
「はい、今日の」
「あ!ありがと朔!」
同居を始めて1週間。
いつものように、朔が作ってくれたお弁当を受け取って鞄に入れる。
慣れとは怖いもので、これが当たり前になってしまっていた。
普通、炊事系って女である私がやるべきだよね…?
なんか、情けない。
けど、朔の作る料理は本当に美味しいから。
だから、私が無理に作らなくてもいいかな、なんて甘い考えがあったりもする。