クールなヒーローに甘いお菓子を。
「失礼しましたー…」
職員室から出た私の手には、40冊の資料の冊子。
先生の雑用とは、朝のうちにクラス人数分のこの資料を配れというものだった。
…中田君のバカ。
こんなの1人で運ばせるなんて。
私も一応女子なんだけど。
これは流石に重すぎるってば。
なんて心の中で悪態をつきながら廊下をよろよろとしながら歩く。
「……ッ!」
そこで、前の方から会いたくない人がこちらに歩いてきた。